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株式会社を作る前に用意するもの一覧|印鑑・証明書・口座・お金を準備の順に並べる

会社設立でつまずくのは、書類の書き方より「取りに行く時間がなかった」ことです。何を、いつ、どこで用意するのかを準備の順に並べました。

公開 2026年8月25日 確認日 2026年9月16日 約11分で読めます 本文 約6,200字

この記事は、準備のもれで日程が延びるのを避けたい人のためのものです

株式会社の会社設立でつまずくのは、書類の書き方が分からないからではありません。多くの場合、必要なものを取りに行く時間が取れなかったことが原因です。印鑑証明書は市区町村、会社実印は印章店、資本金は口座の準備。どれも数日かかります。

この記事では、株式会社を作る前にそろえておくものを、印鑑・証明書・口座・資金の四つに分けて一覧にします。いつ取得するか、期限はあるか、いくらかかるか。準備の順に並べたので、上から片づけていけば足ります。2026年9月16日時点の一次情報にもとづきます。

01準備するものは、印鑑・証明書・口座・資金の四つ

準備するものは、印鑑・証明書・口座・資金の四つ

株式会社の会社設立で自分が用意するものは、大きく四つに分かれます。印鑑、証明書、口座、資金です。書類そのものは自分で作れますが、この四つは外から調達する必要があります。

印鑑は、会社実印と発起人・取締役の個人実印です。会社実印は印章店に発注し、受け取りまで数日かかります。個人実印は市区町村で印鑑登録をしていることが前提です。

証明書は、発起人と設立時取締役の印鑑証明書です。市区町村の窓口かコンビニ交付で取得します。発行から3か月以内という期限があるため、取るタイミングが重要です。

口座は、資本金を払い込む先の発起人個人の口座です。会社名義の口座は登記が終わるまで作れません。通帳のコピーを取る必要があるため、記帳できる口座を選びます。

資金は、資本金そのものと、会社設立の法定費用です。この二つは別のお金です。資本金は会社の財産になりますが、法定費用は支払って消えます。合計で必要な額を先に把握してください。

四つの準備物
会社設立の準備は、この三枚のカードを埋める作業です。

出典このセクションの出典:freee|会社設立に必要な書類は主に11種類(freee株式会社/2026年9月16日 確認)

02印鑑|会社実印は1本でよい。納期に注意

印鑑|会社実印は1本でよい。納期に注意

株式会社の会社設立で法務局に届け出るのは、会社実印(代表者印)です。丸印で、外側に商号、内側に「代表取締役之印」などと彫るのが一般的です。登記で必ず必要なのはこの1本だけです。

株式会社の会社実印には大きさの制限があります。辺の長さが1センチメートルの正方形に収まるものや、3センチメートルの正方形に収まらないものは登録できません。印章店に会社設立用と伝えれば、規格に合ったものを作ってくれます。

納期は素材と店によりますが、数日から1週間程度です。株式会社の商号が決まった時点で発注してください。急ぎであれば即日対応の店もあります。定款を作っている間に発注しておくと、工程が止まりません。

銀行印と角印は、セットで売られていることが多いのですが、登記の場面では不要です。法人口座の開設時に銀行印を求められることはありますが、会社実印を兼用することもできます。会社設立の時点で全部そろえる必要はありません。

個人実印も必要です。発起人として定款に押印し、設立時取締役として就任承諾書に押印します。市区町村で印鑑登録をしていない場合は、先に登録してください。登録には本人確認書類が必要です。

印鑑の彫り方にも決まりはありません。外側に商号、内側に役職名を彫るのが一般的ですが、外側に商号だけの印でも登記できます。ただし他の株式会社で使われている印鑑と同一のものは登録できないため、既製品ではなく作成を依頼するのが確実です。

なお、オンラインで登記を申請する場合、印鑑届書の提出は任意とされています。ただし会社の印鑑証明書は実印を登録していないと取得できません。契約や口座開設で求められる場面があるため、実務では登録しておくのが一般的です。

出典このセクションの出典:はんこ屋|法人(会社)の印鑑登録の方法(はんこ屋/2026年9月16日 確認)

03証明書|印鑑証明書は3か月以内。取る順番を間違えない

証明書|印鑑証明書は3か月以内。取る順番を間違えない

株式会社の設立では、印鑑証明書が定款認証と登記申請の両方で必要になります。いずれも発行から3か月以内のものが求められます。これが準備の順番を決める制約になります。

定款認証では、発起人全員の印鑑証明書が必要です。登記申請では、設立時取締役全員の印鑑証明書が必要になります。ひとりで株式会社の会社設立をする場合、同じ人でもそれぞれ1通ずつ必要なので、2通取得しておくと確実です。

取得は市区町村の窓口か、マイナンバーカードを使ったコンビニ交付でできます。窓口では印鑑登録証(カード)が必要です。手数料は1通あたり300円前後で、自治体によって異なります。

取るタイミングは、定款の内容が固まってからが安全です。会社設立の準備を早くから始めて、商号や事業目的で迷っているうちに3か月が過ぎると、取り直しになります。

設立時取締役が複数いる場合、全員分を集める必要があります。遠方にいる人がいると時間がかかるため、早めに依頼してください。ただし期限があるので、依頼する時期の見極めが必要です。

住民票が必要になる場面もあります。監査役を置く株式会社では、設立時監査役の本人確認証明書として住民票の写しなどが必要です。取締役については印鑑証明書がその役割を兼ねますが、機関設計によって必要な書類が変わる点は押さえておいてください。

なお、外国籍の方や海外に住んでいる方の場合、印鑑証明書に代えて署名証明書(サイン証明)が必要になることがあります。在外公館や本国の公証人が発行するもので、取得に時間がかかります。

出典このセクションの出典:丸の内公証役場|定款認証/必要書類(丸の内公証役場/2026年9月16日 確認)

04口座|払込先は発起人個人の口座。記帳できるものを選ぶ

口座|払込先は発起人個人の口座。記帳できるものを選ぶ

株式会社の資本金の払込先は、発起人個人の口座です。株式会社の会社設立の時点では会社が存在しないため、会社名義の口座は作れません。既存の口座でも、新たに開設した口座でも構いません。

選ぶときの基準は、通帳のコピーが取れるかです。払込みを証する書面には、通帳の表紙、裏表紙(支店名・口座番号・名義人が分かる面)、入金が記帳されたページのコピーを添えます。

ネット銀行には通帳がありません。この場合は、取引明細のページと、銀行名・支店名・口座番号・名義人が分かる画面を印刷します。法務局によって求められる形が異なることがあるため、事前に確認しておくと安心です。

複数の発起人がいる場合は、代表する発起人の口座に、それぞれが自分の名義で振り込みます。誰がいくら入れたかが記録に残る形にしてください。振込人名義が分かるようにするのが重要です。

口座に既に残高がある場合でも、入金または振込の記録が必要です。残高があるだけでは払込みの証明になりません。いったん出金してから入金し直すなど、記録を作る必要があります。

払込みの記録は、金額だけでなく日付も重要です。定款の認証日より後であることが求められるため、認証を受ける前に先回りして入金しないでください。株式会社の会社設立で差し戻しが起きやすいのが、この日付の前後関係です。

法人口座は、登記が完了して登記事項証明書が取れてから申し込みます。審査に数週間かかることもあるため、会社設立の日程を組むときは、口座が使えるようになる時期も考慮してください。

出典このセクションの出典:起業応援ナビ|会社設立時の資本金の払込方法(GMOあおぞらネット銀行/2026年9月16日 確認)

05資金|資本金と法定費用は別のお金

資金|資本金と法定費用は別のお金

株式会社の会社設立の準備で用意するお金は、資本金と法定費用の二つです。性質が違うので、分けて考えてください。資本金は払い込んだ後も会社の財産として残りますが、法定費用は支払って消えます。

法定費用は、登録免許税15万円、定款認証手数料1万5,000円〜5万円、定款の謄本手数料2,000円前後です。紙の定款なら収入印紙4万円が加わります。合計で16万7千円から約25万円の幅になります。

この法定費用は、発起人が個人として負担します。資本金から出すことはできません。資本金とは別に、手元に20万円程度を確保しておく必要があります。

資本金の額は、運転資金・許認可の要件・消費税の三つで決めます。1,000万円未満にすれば設立2期は原則免税、100万円未満にすれば定款認証の手数料が下がる可能性があります。

このほか、会社実印の作成代(数千円から2万円程度)、印鑑証明書の交付手数料(1通300円前後)、登記完了後の登記事項証明書と印鑑証明書の交付手数料がかかります。金額は小さいものの、枚数で積み上がります。

準備しておく金額の目安(電子定款・資本金100万円未満)
会社設立の実費は約17万7千円。資本金はこれに上乗せで必要です。

出典このセクションの出典:日本公証人連合会|Q3. 定款の認証に要する費用、株式会社設立の費用等(日本公証人連合会/2026年9月16日 確認)

06情報として決めておくもの

情報として決めておくもの

モノの準備と並行して、株式会社の定款に書く内容も決めておく必要があります。これが決まらないと、印鑑の彫り方も、資本金の額も確定しません。

商号は、会社実印の彫刻に必要です。印鑑を発注する前に確定させてください。同一住所に同じ商号がないこと、他社の商標を侵害しないことを確認します。

事業目的は、許認可が必要な事業であれば所定の文言を入れます。所管官庁に確認してから決めてください。後から追加すると変更登記に登録免許税3万円がかかります。

本店所在地は、管轄の法務局を決めます。賃貸物件の場合は、契約や管理規約で法人登記が認められているかを確認してください。法律の問題ではなく契約の問題です。

資本金の額、機関設計、事業年度、公告方法も定款に書きます。株式会社の会社設立では、取締役1名・監査役なし・全株式に譲渡制限あり・事業年度は設立日から最も遠い月末、という形が最もよく選ばれます。

発起人が複数いる場合は、誰がいくら出すかも決めます。出資額の比率がそのまま持株比率になり、株主総会の議決権の比率になります。会社設立の後で変えるのは難しい部分です。

出典このセクションの出典:契約ウォッチ|株式会社の設立とは?発起人・資本金や手続きの流れ(契約ウォッチ/2026年9月16日 確認)

07準備の順番と、並行して進められること

準備の順番と、並行して進められること

株式会社の会社設立の準備には依存関係があります。商号が決まらないと印鑑が発注できず、定款の内容が固まらないと印鑑証明書を取る時期が決められません。順番を意識すると無駄がなくなります。

最初にやるのは、商号・事業目的・本店・資本金の決定です。ここが固まれば、印鑑の発注と定款の作成を同時に始められます。

印鑑の発注と定款の作成は並行できます。定款ができたら公証役場に事前確認を出し、そのやりとりの間に印鑑証明書を取得します。印鑑証明書は3か月の期限があるため、この時期に取るのが合理的です。

払込先の口座の準備も、この期間にできます。ネット銀行を使う場合は、取引明細の出力方法を確認しておいてください。資金の移動も、認証を待つ間に準備しておきます。

定款認証が終わったら、資本金を払い込み、払込証明書を作り、登記を申請します。ここから先は順番が決まっているので、並行できることはありません。

準備の順番
会社設立の日程を縮めたいなら、並行できる工程を同時に走らせます。

出典このセクションの出典:弥生|会社設立までにかかる期間は?(弥生株式会社/2026年9月16日 確認)

08準備についてよく聞かれること

準備についてよく聞かれること
印鑑証明書はコンビニでも取れますか?
マイナンバーカードがあれば、多くの自治体でコンビニ交付に対応しています。窓口より手数料が安い場合もあります。ただし対応していない自治体もあるため、事前に確認してください。
会社実印はどの素材がよいですか?
登記の要件は大きさだけで、素材の指定はありません。柘植や黒水牛、チタンなどがあり、価格は数千円から2万円程度です。長く使うものなので、欠けにくい素材を選ぶ人が多くいます。株式会社の会社設立で登記に通るかどうかは素材では変わりません。
資本金は現金で持っていればよいですか?
いいえ。通帳に入金または振込の記録が残る形にする必要があります。現金で持っていても払込みの証明になりません。定款認証の後に、口座へ入金してください。
準備にどれくらいの期間を見ればよいですか?
決めごとが固まっていれば1〜2週間、まだ迷っている段階なら1か月以上を見てください。印鑑の納期、印鑑証明書の取得、公証役場とのやりとりが主な所要時間です。

質問に共通しているのは、取得に日数がかかるものをいつ動かすかという点です。株式会社の会社設立で急ぐ必要があるなら、印鑑の発注と定款の事前確認を最優先で始めてください。印鑑証明書はその後で構いません。

出典このセクションの出典:辻・本郷 税理士法人|会社設立に必要な全29種の書類まとめ(辻・本郷 税理士法人/2026年9月16日 確認)

09まとめ|準備するものは四つ。期限のあるものから逆算する

まとめ|準備するものは四つ。期限のあるものから逆算する

株式会社の会社設立で準備するものは、印鑑・証明書・口座・資金の四つです。加えて、定款に書く内容を決めておく必要があります。

準備するものの一覧(2026年9月16日確認)
もの どこで 期限・納期 費用の目安
会社実印 印章店 数日〜1週間 数千円〜2万円
個人実印 市区町村で印鑑登録 登録済みか確認 登録手数料は自治体による
印鑑証明書 市区町村・コンビニ交付 発行から3か月以内 1通300円前後
払込先の口座 発起人個人の口座 記帳できるもの
資本金 自分で用意 認証後に入金 額は自分で決める
法定費用 現金・収入印紙 申請時 16万7千円〜

期限があるのは印鑑証明書だけです。3か月以内という制約があるため、定款の内容が固まってから取得してください。逆に、納期があるのは会社実印です。商号が決まったらすぐに発注してください。

資本金と法定費用は別のお金です。法定費用は発起人が個人として負担し、資本金から出すことはできません。会社設立にあたっては、資本金とは別に20万円程度を手元に確保しておいてください。

なお、この記事の金額と期限は2026年9月16日時点の公開情報にもとづきます。手数料や様式は改定されることがあるため、実際に手続を進める前に法務局・日本公証人連合会・お住まいの市区町村の公式ページでご確認ください。書類の個別の書き方で迷う場合は、法務局の窓口相談や、司法書士・行政書士など、その業務を扱える専門家にご相談ください。

出典このセクションの出典:freee|会社設立に必要な書類は主に11種類(freee株式会社/2026年9月16日 確認)

準備が終われば、あとは順番どおりに進めるだけです

ここに挙げたものがすべてそろえば、株式会社の会社設立は書類作成と提出の作業になります。逆に、ひとつでも欠けていると、そこで工程が止まります。特に印鑑証明書の期限と、会社実印の納期は見落としやすい部分です。

準備の段階で迷うのは、資本金をいくらにするか、事業目的に何を書くかといった内容面のことが多いはずです。そこは当サイトの個別記事や、法務局の窓口相談、司法書士・行政書士への相談も使ってみてください。様式や手数料は改定されるので、実際の手続の前には公式ページでご確認ください。

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