株式会社設立の流れと期間|各工程に何日かかり、どこで待たされるのか
設立の流れは6工程。このうち自分で短縮できるのは2つだけで、あとは公証役場と法務局の都合で決まります。どこで待つのかを先に知っておきます。

この記事は、設立の日程表を作りたい人のためのものです
取引先に設立日を伝えたい。許認可の申請時期から逆算したい。そういう場面では、株式会社の会社設立にどの工程で何日かかるのかを知る必要があります。
この記事では、設立の流れを6つの工程に分け、それぞれの所要日数を示します。あわせて、自分で短縮できる工程と、相手の都合で決まる工程を分けました。日程表を作るときの材料として使ってください。内容は2026年9月16日時点の一次情報にもとづきます。
設立の流れは6工程。短縮できるのは2つだけ

株式会社の会社設立は、決める・作る・認証を受ける・払い込む・申請する・届け出るという6つの工程でできています。このうち自分で短縮できるのは最初の2つだけです。
決めごとの整理と定款の作成は、自分のペースで進められます。急ぐなら集中して片づけられますし、迷えば何週間もかかります。個人差が最も大きい工程です。
公証役場での定款認証は、相手の都合で決まります。事前確認のやりとりに数日、認証日の予約にも日程の調整が必要です。
資本金の払込みは1日で済みます。ただし定款の認証日より後でなければならないため、認証を待つことになります。
登記申請は1日ですが、完了までに1週間前後かかります。申請日が会社の成立日になるため、成立日は自分で選べますが、証明書が取れるのは完了後です。
この6工程のうち、外部の機関が関わるのは認証・申請・届出の三つです。相手があるということは、相手の営業日と処理能力に左右されるということでもあります。株式会社の会社設立の日程を組むときは、年末年始や連休、年度末といった混み合う時期を避けられるかも確認しておいてください。
設立後の届出は、登記完了後に始まります。最も期限が短いのは社会保険の新規適用届で、事実発生から5日以内です。

出典このセクションの出典:弥生|会社設立までにかかる期間は?(弥生株式会社/2026年9月16日 確認)
工程1|決める(数日〜数週間)

株式会社の会社設立で最初にやるのは意思決定です。商号、事業目的、本店所在地、資本金の額、機関設計、事業年度、公告方法、発起人と出資額を決めます。
所要日数は人によってまったく違います。すでに構想が固まっていれば1日で決まりますし、迷えば何週間もかかります。日程が読めない唯一の工程です。
時間がかかりやすいのが、商号と事業目的と資本金の額です。商号は商標の確認、事業目的は許認可の確認、資本金は運転資金の試算が必要になります。
許認可が必要な事業では、所管官庁への問い合わせに数日かかることがあります。事業目的の文言と資本金の要件を確認してから定款を作るため、この確認を先に始めてください。
共同創業者がいる場合は、この工程がさらに長くなります。持株比率、役員構成、資本金の負担割合を話し合って決める必要があるためです。株式会社の会社設立では、出資額の比率がそのまま議決権の比率になるため、慎重に決める価値があります。
急ぐなら、決めることを一覧にして一気に埋めるのが効果的です。当サイトの決めごとの記事や、法務局・公証役場の記載例を見ながら進めると早くなります。
決めごとのうち、事業年度と公告方法は後回しにしがちですが、定款に書く項目なので飛ばせません。事業年度は設立日から最も遠い月末にすると1期目を長く取れ、公告方法は電子公告を選べば毎年の掲載費用がかかりません。株式会社の会社設立では、この二つも同じタイミングで決めてください。
なお、この工程と並行して会社実印を発注できます。商号が決まればすぐに発注でき、納期は数日から1週間程度です。会社設立の日程を縮めるなら、ここを並行させてください。
出典このセクションの出典:契約ウォッチ|株式会社の設立とは?発起人・資本金や手続きの流れ(契約ウォッチ/2026年9月16日 確認)
工程2〜3|作る・認証を受ける(1週間前後)

決めごとが固まったら定款を作ります。テンプレートを自社の設計に合わせて直す作業で、2日から5日程度です。
作った定款は、公証役場に事前確認を依頼します。メールやFAXで案を送り、修正のやりとりをします。一度で通ることのほうが少なく、二往復三往復することもあります。
やりとりには数日かかります。公証役場の混み具合や、指摘の量によって変わります。株式会社の会社設立で最も日数を読みにくいのがこの部分です。
内容が固まったら、認証の日を予約します。公証役場は平日の日中のみの対応が基本なので、勤務先を休む必要がある場合は日程の調整が要ります。
電子定款を使う場合は、電子署名を付けて送信します。オンラインでの認証に対応している公証役場であれば、出向かずに手続を済ませられることもあります。
実質的支配者となるべき者の申告書も、認証の際に必要になります。誰が会社を実質的に支配するのかを申告する書面で、公証役場が様式を用意しています。ひとりで株式会社の会社設立をする場合は本人を記載するだけですが、忘れると当日に足止めされます。
この工程と並行して、印鑑証明書を取得します。発行から3か月以内という期限があるため、定款の内容が固まってから取るのが合理的です。会社設立の準備を早くから始めた人ほど、期限切れに注意してください。
出典このセクションの出典:丸の内公証役場|会社・法人等の定款認証(丸の内公証役場/2026年9月16日 確認)
工程4〜5|払い込む・申請する(1日+1週間前後)

定款の認証が済んだら、資本金を発起人個人の口座に払い込みます。入金そのものは1日で済みますが、認証日より後の日付でなければなりません。
払込みが済んだら、通帳をコピーして払込証明書を作り、綴じて契印します。この作業に半日程度かかります。
登記申請書と添付書類を揃えて、管轄の法務局に提出します。窓口持参、郵送、オンラインのいずれかです。提出そのものは1日です。
申請した日が会社の成立日になります。設立日を特定の日にしたい場合は、その日に窓口へ出すかオンラインで送信することになります。法務局の閉庁日は申請できません。
申請から登記完了までは、管轄と時期にもよりますが1週間前後が目安です。年度末や連休前後は混み合うことがあります。
登記すべき事項は、別紙またはCD-Rで提出します。商号、本店、公告方法、目的、発行可能株式総数、発行済株式の総数、資本金の額、株式の譲渡制限、役員などを記載する部分です。株式会社の会社設立では、この内容が定款と一致しているかを提出前に確認してください。
書類に不備があれば補正の連絡が来ます。軽微なものはその場で直せますが、日数は延びます。株式会社の会社設立で日程に余裕がない場合は、提出前の確認を念入りに行ってください。
出典このセクションの出典:法務局|株式会社設立登記申請書(取締役会を設置しない会社の発起設立)(法務局/2026年9月16日 確認)
工程6|届け出る(登記完了後すぐ)

登記が完了すると、登記事項証明書と会社の印鑑証明書が取得できるようになります。印鑑証明書を取るには、先に印鑑カードの交付を受ける必要があります。
証明書が取れたら、届出を始めます。最も期限が短いのは健康保険・厚生年金保険の新規適用届で、事実発生から5日以内です。
税務署には法人設立届出書を設立の日から2か月以内に提出します。青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書もあわせて出します。
都道府県税事務所と市区町村にも法人設立届出書が必要です。期限は自治体の定めによります。
法人口座の開設も、この時期に申し込みます。審査に数週間かかることもあるため、株式会社の会社設立で実務が動き出すのは口座が開いてからになります。
従業員を雇う場合は、労働保険の保険関係成立届と雇用保険の適用事業所設置届も必要です。それぞれ期限が異なり、労働保険は雇った日の翌日から10日以内です。株式会社の会社設立と同時に人を雇うなら、この手続も並行して進めることになります。
役員報酬は、会社設立から3か月以内に株主総会で決議します。以後は毎月同額を支払うことで、定期同額給与として損金に算入できます。
出典このセクションの出典:国税庁|No.5100 新設法人の届出書類(国税庁/2026年9月16日 確認)
日程を縮めるには

株式会社の会社設立の日程を縮めたい場合、できることは限られています。相手の都合で決まる工程は縮められないためです。
縮められるのは、決めごとの時間と書類作成の時間です。商号・事業目的・本店・資本金を一気に決め、定款をすぐ作る。ここを集中して片づければ、数週間が数日になります。
並行できる工程を同時に走らせるのも有効です。定款の事前確認を依頼している間に、会社実印を発注し、印鑑証明書を取得し、払込先の口座を準備します。
事前確認の往復を減らすことも効果があります。絶対的記載事項の欠落、資本金欄の書き方、機関設計と条文の整合性。出す前に自分で点検しておけば、指摘が減ります。
司法書士に依頼するという方法もあります。定款の内容も書類の形式も経験にもとづいて作られるため、往復が減り、差し戻しの可能性も下がります。
法人設立ワンストップサービスを使うという方法もあります。マイナポータル上で定款認証から設立登記、設立後の一部の届出までをまとめて電子申請できる仕組みです。移動の時間が省けるため、株式会社の会社設立で平日の日中に動きにくい人には有効な選択肢になります。
逆に、縮められないのは公証役場の予約と法務局の処理日数です。ここを見込んだうえで、会社設立の日程表を作ってください。
出典このセクションの出典:freee|会社設立は最短どれくらいの期間で完了する?(freee株式会社/2026年9月16日 確認)
日程表の作り方

日程表の作り方は二通りあります。株式会社の会社設立の日が決まっているなら逆算、決まっていないなら着手日から積み上げます。
逆算の場合、設立日(登記申請日)から遡ります。申請日の前日までに払込み、その前に定款認証、さらに前に事前確認の開始。事前確認に1週間、定款作成に5日、決めごとに1週間と見れば、3週間前には着手する必要があります。
積み上げの場合、着手日から順に日数を足します。決めごとに1週間、定款作成に5日、事前確認と認証に1週間、払込みと申請に2日。ここまでで約3週間、登記完了までさらに1週間で合計1か月です。
許認可が必要な事業では、さらに前に所管官庁への確認が入ります。事業目的の文言と資本金の要件を確認してから定款を作るため、1〜2週間を先頭に足してください。
法人口座の開設まで含めるなら、登記完了後にさらに数週間を見込みます。取引先への入金先の連絡が必要な場合は、この期間も計画に入れてください。
資本金の準備にかかる時間も忘れないでください。定期預金を解約する、投資信託を売却する、親族から借りる。いずれも数日から数週間かかることがあります。株式会社の会社設立では、払込みの直前に慌てないよう、資金の移動も日程表に入れておいてください。
余裕を見るなら、全体で1か月半から2か月を見込んでおくと安全です。会社設立を急ぐ理由がないなら、この程度のペースで進めるのが無理がありません。
出典このセクションの出典:弥生|会社設立の方法・流れを詳しく解説(弥生株式会社/2026年9月16日 確認)
設立の流れと期間でよく聞かれること

- 設立日を大安にできますか?
- できます。登記を申請した日が会社の成立日になるため、その日に窓口へ出すかオンラインで送信すれば設立日を指定できます。ただし法務局の閉庁日は申請できないため、土日祝日は選べません。
- 月初や期首に合わせられますか?
- 合わせられます。社会保険の資格取得日や役員報酬の支給開始月にも関わるため、締め日との関係で日付を選ぶ人もいます。株式会社の会社設立では、申請日を選べる点を活用してください。
- 合同会社より早く設立できますか?
- 一般的には合同会社のほうが早くなります。株式会社には定款認証の工程があり、その分だけ日数がかかるためです。ただし登記完了までの日数は変わりません。
- オンライン申請なら早いですか?
- 申請そのものは24時間送信できますが、登記完了までの処理日数は窓口と変わりません。ただし法人設立ワンストップサービスを使えば、定款認証から設立登記までをまとめて電子申請でき、移動の時間が省けます。
質問に共通しているのは、どこまで自分でコントロールできるかという点です。株式会社の会社設立では、申請日は選べますが、完了日は選べません。この区別を押さえて日程表を作ってください。
出典このセクションの出典:マネーフォワード|会社設立にかかる時間は?(マネーフォワード/2026年9月16日 確認)
まとめ|全体で1か月。読めないのは事前確認

株式会社の会社設立は6工程です。決めごとから登記完了まで、準備が整っていれば2〜3週間、決めごとから始めるなら1か月程度が目安になります。
| 工程 | 所要日数 | 短縮できるか |
|---|---|---|
| 決める | 数日〜数週間 | できる(個人差が大きい) |
| 定款を作る | 2〜5日 | できる |
| 事前確認と認証 | 3日〜1週間 | できない(相手の都合) |
| 払い込む | 1日 | できない(認証日より後) |
| 申請する | 1日 | 申請日は選べる |
| 登記完了 | 1週間前後 | できない(法務局の処理) |
自分で短縮できるのは、決めごとと定款作成の時間だけです。公証役場の事前確認と法務局の処理日数は、相手の都合で決まります。
並行できる工程を同時に走らせるのが効果的です。定款の事前確認を依頼している間に、会社実印を発注し、印鑑証明書を取得し、払込先の口座を準備します。
許認可が必要な事業では、所管官庁への確認を先頭に足してください。事業目的の文言と資本金の要件を確認してから定款を作る必要があります。
なお、この記事の日数は2026年9月16日時点の一般的な目安です。管轄や時期によって変わり、書類の不備があれば延びます。実際の日程は、公証役場と法務局に確認しながら組んでください。
出典このセクションの出典:弥生|会社設立までにかかる期間は?(弥生株式会社/2026年9月16日 確認)
日程表ができたら、逆算して準備を始めてください
株式会社の会社設立で自分が短縮できるのは、決めごとと書類作成の時間だけです。公証役場の事前確認と法務局の処理日数は、相手の都合で決まります。
急ぐなら、決めることを先に全部終わらせ、定款の事前確認を早く出すのが唯一の近道です。印鑑の発注と印鑑証明書の取得は並行して進められます。日程に不安があるなら、司法書士に依頼して往復を減らすという選択もあります。
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