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株式会社設立を司法書士に頼む費用の相場|報酬6万〜10万円に何が含まれるか

司法書士の報酬は6万円から10万円程度が目安です。ただし含まれる範囲は事務所によって違います。何が含まれるのかを見積もりで確かめる方法を整理します。

公開 2026年8月16日 確認日 2026年9月16日 約10分で読めます 本文 約6,000字

この記事は、司法書士に頼むかどうかを費用で判断したい人のためのものです

株式会社の会社設立を司法書士に頼むといくらかかるのか。調べると「6万円から10万円」といった数字が出てきますが、その報酬に何が含まれるのかまでは書かれていないことが多くあります。

同じ8万円でも、定款の作成から登記完了後の証明書取得まで含む事務所と、登記申請の代理だけの事務所では、実質的な価値が違います。この記事では、報酬の相場とあわせて、何が含まれるのかを確かめる方法を整理します。金額は2026年9月16日時点の一般的な相場と一次情報にもとづきます。

01司法書士に頼める業務と、頼めない業務

司法書士に頼める業務と、頼めない業務

株式会社の会社設立に関わる専門家は複数います。誰に何を頼めるかは資格で決まっているため、まずそこを整理しておくと、見積もりを比べやすくなります。

司法書士は、登記申請の代理を行える資格です。株式会社の設立登記の代理、添付書類の作成、法務局とのやりとりを任せられます。設立後の役員変更や本店移転の登記も同じです。

定款の作成は、司法書士も行政書士も行えます。電子定款での認証を受ける手続の代理も、どちらでも可能です。会社設立の入口としては、どちらに頼んでも構いません。

税務の相談は税理士の業務です。資本金をいくらにすべきか、役員報酬をどう設定するか、消費税の扱いはどうなるかといった論点は、税理士に相談することになります。

社会保険と労働保険の手続は、社会保険労務士の業務です。従業員を雇う予定がある場合は、この領域も関わってきます。

弁護士はこれらの業務をすべて扱えますが、株式会社の会社設立の登記だけを依頼するのは一般的ではありません。株主間の取り決めや、出資に関する契約が絡む場合に相談先になります。

つまり、株式会社の会社設立を一つの事務所に全部任せられるとは限りません。司法書士事務所が税理士や社会保険労務士と提携している場合もあるため、どこまでを誰がやるのかを確認してください。

誰に何を頼めるか
会社設立の依頼先は、何を頼みたいかで決まります。

出典このセクションの出典:日本司法書士会連合会(日本司法書士会連合会/2026年9月16日 確認)

02報酬の相場|6万円から10万円程度

報酬の相場|6万円から10万円程度

株式会社の設立登記を司法書士に依頼した場合の報酬は、6万円から10万円程度とされることが多いようです。ただし公定価格はなく、事務所ごとに設定されています。

法定費用と合わせた総額は、およそ23万円から27万円が目安になります。法定費用16万7,000円程度に報酬を加えた額です。

報酬に幅があるのは、含まれる業務範囲が違うためです。定款の作成から登記完了後の証明書取得まで含む事務所と、登記申請の代理だけの事務所では、同じ報酬でも実質的な価値が違います。

地域による差もあります。都市部と地方で相場が異なることがあり、オンライン対応の事務所であれば所在地を問わず依頼できることもあります。

安さだけで選ぶと、追加費用が発生することがあります。「基本料金」に含まれない作業がオプションになっている場合、最終的な支払額が見積もりを上回ります。

株式会社と合同会社で報酬が変わる事務所もあります。合同会社は定款認証がないぶん手続が少ないため、報酬も低く設定されていることが一般的です。会社形態をまだ決めていないなら、両方の見積もりを取ると比べやすくなります。

報酬の額より、何が含まれるかを確認してください。株式会社の会社設立は一度きりの手続なので、遠慮せず範囲を確かめることをおすすめします。

出典このセクションの出典:ベンチャーサポート|司法書士に依頼すべき人・自分で進めてよい人(ベンチャーサポート/2026年9月16日 確認)

03報酬に含まれることが多い業務

報酬に含まれることが多い業務

司法書士に株式会社の会社設立を依頼した場合、報酬に含まれることが多い業務を整理します。事務所によって異なるため、あくまで一般的な傾向です。

定款の作成は、ほとんどの事務所で含まれます。商号、事業目的、本店、資本金の額、機関設計といった情報を伝えると、定款を作成してくれます。

電子定款での認証も、多くの事務所で対応しています。これにより収入印紙4万円がかかりません。報酬のうち4万円分は、この印紙代の節約で相殺されるという見方もできます。

設立登記の申請代理も含まれます。申請書と添付書類を作成し、法務局に提出し、補正があれば対応してくれます。

登記完了後の登記事項証明書の取得や、印鑑カードの交付申請が含まれる事務所もあります。これらが含まれていると、自分で法務局に行く必要がなくなります。

会社実印の作成を代行してくれる事務所もあります。商号が決まった段階で発注してもらえるため、株式会社の会社設立の日程が縮まります。ただし実費は別途かかるのが通常です。

一方、含まれないことが多いのが、資本金の払込みと、設立後の税務・社会保険の届出です。払込みは代行できませんし、税務と社会保険は別の資格の業務です。

出典このセクションの出典:ベンチャーサポート|司法書士に依頼すべき人・自分で進めてよい人(ベンチャーサポート/2026年9月16日 確認)

04見積もりで確認すべき六つの点

見積もりで確認すべき六つの点

司法書士に見積もりを依頼するとき、確認しておくべき点があります。株式会社の会社設立は一度きりなので、最初に範囲をはっきりさせておくと後で困りません。

  • 定款の作成が含まれるか
  • 電子定款での認証に対応しているか(印紙代4万円の有無)
  • 公証役場への出向きを代理してもらえるか
  • 登記完了後の登記事項証明書の取得・印鑑カードの交付申請が含まれるか
  • 補正が発生した場合の対応が含まれるか(追加費用の有無)
  • 設立後の税務・社会保険の届出について案内があるか

特に確認したいのが、電子定款への対応です。対応していない事務所に依頼すると、紙の定款になり収入印紙4万円がかかります。報酬が安くても総額で逆転することがあります。

期間も確認してください。書類が揃ってから登記申請までどれくらいかかるか、登記完了までの見込みはどうか。会社設立の日程を取引先に伝えている場合は重要です。

連絡方法も実務上は大切です。メールでやりとりできるか、電話のみか。株式会社の会社設立では短期間に集中してやりとりが発生するため、レスポンスの速さが進行を左右します。

許認可が必要な事業の場合、事業目的の文言について所管官庁への確認が必要です。これを誰がやるのかも確認してください。行政書士が在籍していれば許認可の申請まで対応できることもあり、株式会社の会社設立から事業開始までを一貫して任せられます。

資本金の額や事業目的について相談に乗ってもらえるかも聞いておくとよいでしょう。登記の観点からの助言は司法書士の領域ですが、税務の観点は税理士に聞くことになります。

出典このセクションの出典:司法書士法人まちたま|自分でやる場合と依頼した場合の費用の比較(司法書士法人まちたま/2026年9月16日 確認)

05自分でやる場合との差を計算する

自分でやる場合との差を計算する

司法書士に依頼した場合と、自分で株式会社の会社設立を進めた場合の費用を比べます。資本金100万円未満、取締役会を置かない、発起人1人という前提です。

依頼と自力の費用比較
会社設立の費用差は、電子定款を自分で作れるかどうかで大きく変わります。

電子定款を自分で作れる場合、依頼との差は6万円から10万円です。この差が、時間と確実さの対価ということになります。

紙の定款で自分でやる場合、依頼との差は2万円から6万円に縮まります。機材がない人にとっては、依頼と自力の差はそれほど大きくないということです。

加えて、自分でやる場合は10時間から20時間程度の時間がかかります。時間単価を5,000円と置けば5万円から10万円に相当し、依頼した場合の報酬と近い水準になります。

登記が通らなかった場合のリスクも比べる材料になります。自分でやって取下げになれば、株式会社の成立日が後ろにずれます。取引先に設立日を伝えている場合、この遅れが問題になることもあります。

もっとも、自分でやると手続の中身が分かります。株式会社の会社設立の後も役員の重任登記や本店移転の登記が発生するため、一度経験しておく価値はあります。

出典このセクションの出典:司法書士法人まちたま|自分でやる場合と依頼した場合の費用の比較(司法書士法人まちたま/2026年9月16日 確認)

06部分的に依頼するという選択

部分的に依頼するという選択

株式会社の会社設立は工程が分かれているため、全部を依頼する必要はありません。不安な部分だけを任せる選択もあります。

定款の作成と電子定款での認証だけを依頼する方法があります。報酬は3万円から5万円程度が目安で、収入印紙4万円がかからないため、実質的な負担は小さくなります。

定款の内容を専門家が確認するため、絶対的記載事項の欠落や事業目的の表現といった、取下げにつながる不備を避けられます。登記申請は自分で行います。

逆に、登記申請の代理だけを依頼する形もあります。ただし定款を自分で作る場合、電子定款が使えないと印紙代4万円がかかるため、費用面では中途半端になりがちです。

会計事務所の設立支援を使う方法もあります。顧問契約を前提に、会社設立のサポートを低額または無料で行う形です。ただし登記そのものは提携する司法書士が行うか、自分で申請することになります。

どの組み合わせを選ぶかは、自分の時間の価値と、失敗したときの手戻りをどう見るかで決まります。資本金の額や事業内容によっても適した形は変わります。

出典このセクションの出典:ベンチャーサポート|司法書士に依頼すべき人・自分で進めてよい人(ベンチャーサポート/2026年9月16日 確認)

07設立後も付き合いが続くという視点

設立後も付き合いが続くという視点

司法書士に依頼するかどうかを考えるとき、株式会社の会社設立だけを見ていると判断を誤ることがあります。登記は設立後も発生するためです。

取締役の任期が満了すれば重任の登記が必要です。任期を最長の10年にしても、10年後には必ず来ます。忘れると過料の対象になり得ます。

本店を移転すれば変更登記が必要です。商号や事業目的を変える場合も同じです。資本金を増やす増資の登記もあります。

会社設立のときに依頼した司法書士と関係ができていれば、こうした場面で相談できます。任期満了の時期を管理してもらえる事務所もあります。

一人で株式会社を運営する場合、期限を教えてくれる人がいません。外部に相談先を持っておくことの価値は、設立時の報酬額だけでは測れない面があります。

逆に、一度自分で経験しておけば、その後の登記も自分でできるようになります。どちらを取るかは、自分がどこまで手続に関わりたいかによります。

出典このセクションの出典:マネーフォワード|役員(取締役や監査役)の任期は10年?(マネーフォワード/2026年9月16日 確認)

08司法書士への依頼でよく聞かれること

司法書士への依頼でよく聞かれること
司法書士はどうやって探しますか?
日本司法書士会連合会のサイトから各地の司法書士会を探せます。地域の司法書士会が名簿を公開していることもあります。オンライン対応の事務所であれば、所在地を問わず依頼できることもあります。
報酬はいつ支払いますか?
事務所によって異なります。着手時に一部、登記完了後に残額という形もあれば、完了後に一括という形もあります。法定費用は実費として別途預ける形が一般的です。株式会社の会社設立の見積もりの段階で、支払時期も確認してください。
遠方の事務所に依頼できますか?
できます。登記はオンラインで申請できるため、事務所の所在地と本店の所在地が違っても問題ありません。ただし書類のやりとりが郵送になるため、日程には余裕を持たせてください。
資本金の額を相談できますか?
登記の観点からの説明は受けられます。登録免許税や定款認証の手数料への影響を教えてもらえます。ただし消費税や法人住民税の均等割といった税務の判断は税理士の領域です。会社設立の前に、両方に相談するのが確実です。

質問に共通しているのは、どこまで任せられるかという点です。株式会社の会社設立では、登記は司法書士、税務は税理士、社会保険は社会保険労務士というように役割が分かれています。依頼の前に整理しておくと、相談先を間違えません。

出典このセクションの出典:日本司法書士会連合会(日本司法書士会連合会/2026年9月16日 確認)

09まとめ|報酬は6万〜10万円。範囲を確認して比べる

まとめ|報酬は6万〜10万円。範囲を確認して比べる

株式会社の設立登記を司法書士に依頼した場合の報酬は、6万円から10万円程度が目安です。法定費用と合わせた総額は、およそ23万円から27万円になります。

報酬に幅があるのは、含まれる業務範囲が違うためです。定款の作成、電子定款での認証、登記申請の代理、登記完了後の証明書取得。どこまでが含まれるかを確認してください。

  • 必ず確認電子定款に対応しているか。していないと印紙代4万円がかかります。
  • 含まれる範囲定款作成・認証代理・登記申請・証明書取得。事務所によって違います。
  • 追加費用補正が発生した場合の対応が含まれるか。
  • 期間と連絡申請までの日数と、メールでやりとりできるか。

自分で株式会社の会社設立を進めた場合との差は、電子定款を自分で作れるなら6万円から10万円、作れないなら2万円から6万円です。機材がない人にとっては、依頼も十分に合理的な選択になります。

全部を依頼する必要もありません。定款の作成と電子定款での認証だけを依頼し、登記申請は自分で行うという組み合わせもあります。報酬は3万円から5万円程度が目安です。

なお、この記事の報酬の額は2026年9月16日時点の一般的な相場です。公定価格はなく、事務所や地域によって幅があります。実際の依頼前に複数の事務所から見積もりを取り、含まれる範囲を比べてください。当サイトは特定の依頼先を推奨するものではありません。

出典このセクションの出典:ベンチャーサポート|司法書士に依頼すべき人・自分で進めてよい人(ベンチャーサポート/2026年9月16日 確認)

見積もりを取るときは、範囲を一覧で示してもらってください

司法書士の報酬には公定価格がなく、事務所ごとに設定されています。安いかどうかより、何が含まれるかで比べてください。定款作成、認証の代理、登記申請、証明書の取得。どこまでを任せられるのかを確認します。

当サイトは特定の依頼先を推奨するものではありません。資本金の額や事業の内容によって適した依頼先は変わります。複数の見積もりを比べ、連絡の取りやすさも含めて判断してください。報酬の相場は変動するため、実際の依頼前に見積もりをお取りください。

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